「ひっ……」
 「に……逃げよう」

 3人は慌ててそこから逃げ出し噴水の天使像へと向かった。

 そして、足元の窪みに青い宝石をはめ込むと、天使像から音が聞こえ出した。

 ゴゴゴゴゴゴッ…………

 「なっ……何だ!?」

 天使像はガタガタと振動を起こし、そして胸元の赤い宝石が外れ足元へ滑り落ちて来た。

 3人は急いで宝石を拾い上げて、聖堂に向かいながら時計塔を見上げると、アルテミスの像はまるで生き物の様に身体を動かし、今にも台座から抜け出し暴れ回らんとしている。

 「急ごう……」
 「あいつが、完全に動き出す前に聖堂へ行くんだ」

 そして3人は、聖堂へ向かって走りだした。