久木田隆は、その鐘の音を屋敷の中で、一人で聞いていた。

 隆は、一人の方が動きやすいと思い、単独で行動しす事にしたのだ。

 「遂に始まったか………」

 隆は、そう独り言を言った。

 隆が、屋敷の子窓から外を眺めていると、デュラハンが霧の中から現れ、時計塔の方へ歩いて行くのが見えた。

 あっちには、数名の仲間が逃げて行ったが、取りあえず自分は大丈夫だな……。

 隆がそう思った瞬間……。

 パッカパッカパッカパッカ…………

 隆の後ろから馬の足音の様な物が聞こえて来た。

 もしかして……隆がギクリとして振り向いた瞬間…。

 ドカッゴキッグシャッ……
 …メキョッ…グチュッ………

 「ギャーーーーッ」