「どうすりゃ良いんだよ!」

 鳥飼伸一が言った

 「とにかく何処かに隠れましょう!」

 小田祥子が言った。

 そして、皆はとりあえず隠れる事にした。

 それぞれ、単独、もしくは、2、3人で行動し、思い思いの場所へ移動する。
 
 ろくに前も見えない深い霧の中20名の男女がさ迷い歩く。

 しかし、皆は直ぐに周りの異変に気付いた。

 それは、無人島の筈のこの島に明かりが灯っており、ヨーロッパ風の古い建造物等が不気味に立ち並んでいたのだ。

 まるで、中世のヨーロッパに迷い込んだかの様だ。

 その街の真ん中に、大きな時計塔があり、ぼんやりと見えている、時刻は0時45分を指していた。