野犬は、狂った様に喰らい付き、唸り声を上げる。

 〈ガウーーーッ〉
 〈グルルルッ〉

 …グチャグチュッピチャッ…

 「ギヤーーーーーーッ……」

 祥子の顔は、苦痛に歪み引き攣っている。

 パチン………

 デュラハンは、それを見て満足したのか、指を鳴らして犬の動きを止めた。

 そして、デュラハンは祥子の身体をズタズタに刻み出す。

 …グシャグチャゴリッ……

 「ヴギヤーーーッ」

 ……グチャッベチャッ………

 そして、肉片と化した祥子の
首を切断し、デュラハンは姿を消した。

 その後、祥子の肉片は野犬が喰らいつくし、跡形もなく無くなった。

 この後、この野犬がメンバー達に牙を剥く事に為る事は、まだ誰も知る由もなかった。