「ギヤーーーーーッ……」
 「誰かーーーーーーっ」
 「助けてくれーーーっ……」
 
 伸一は闇の中で叫び、喚き、ガタガタと震えていた。

 これから自らの身に起こる死よりも恐ろしい拷問。

 それが今始まったのだ。

 …カラン……カラン………

 下から、薪を入れる様な音が聞こえて来る。

 ……パチッ……パチパチッ………

 そして、下から薪が燃える様な音が聞こえ出した。

 「ひっ……ひいーーーっ」
 「嫌だ…嫌だーーーーーっ」

 鉄板が段々と熱を持ち、熱く為ってくる。

 隅々から、チラチラと紅い炎が顔を出し始め、中が明るく為って来る。

 背中や頭部から、ジリジリと服や毛髪が焦げる音と、臭いがし、烈しい熱が伝わり出す。