「誰だよ!」
 「此処は何処なんだよ!」

 伸一が、そう聞くのと同時に目の前に何かの塊が差し出された。

 それは、デュラハンの首だった。

 にんまりと微笑み……。

 〈今日の晩飯だ〉
 〈ギヤハハハハハハッ〉

 そう言って笑い出した。

 それを聞いた瞬間、伸一はこれから起こる地獄の様な恐怖を直感した。

 鉄板、壁、そして焦げた香、それが意味するものは……。

 〈上手に焼いてやる!〉
 〈ヌハハハハハハッ……〉

 (オーブン…………)

 今から始まる地獄、伸一は叫んだ。

 〈やめてくれーーーっ!〉
 〈嫌だーーーーーっ!〉
 〈助けてくれーーーーっ!〉

 そして、伸一の頭の方から

 ガチャーーーーーン………

 と音がして、伸一は闇に包まれた。