デュラハンが、馬の腹を叩くのと同時にそれは始まった。

 ヒヒヒーーーーン………

 馬が、鳴き声を上げて走り出し、しおりの身体を引きずり回す。

 ガサガサガサガサ………

 「ギヤーーーーーッ………」

 割れた背中からは、鮮血がドポドポと流れ出し、しおりの身体や地面を真っ赤に汚す。

 ガサガサズザザ………

 「助けてーーーっ……」

 引きずられる事により、しおりの衣服は破れ、肌が現に為って行く。

 そして、剥き出しに為った肌が地面に擦れ、破れ、めくれ上がり、しおりの身体や地面は更に鮮血に染まって行く。

 …ズザザ……グチャッ………

 「ひいーーーーっ」
 「イヤーーーーーッ……」
 「ヴギヤーーーーーーッ」

 しおりの、めくれてちぎれた脚の皮膚が辺りにベチャベチャと落ちていく。