光一はデュラハンとの決戦に備えて食事をしていた。

 デュラハンの仕掛けた罠に掛かり息絶えていた小動物だ。

 もう生で食らう事にはなんの抵抗も無くなっていた。

 死んで間もないそれはまだ生暖かく鮮血が滴っている。

 その鮮血を喉に流し込み喉の渇きを癒す光一。

 片手しか使えない為食べるのに可なり苦労する。

 両足で獲物を押さえ片手で肉を削ぎ取り食らうのだ。

 身体中を獲物の血で汚しながらひたすらに貪り腹を満たして立ち上がる。

 「よし、そろそろ行くか」

 そう言って口の周りに付着した血を拭い取る。