時刻は2時半を少し回ったとこだった。

 後約一日……


 一日生き延びれば助かる。

 光一の頭の中にその事がグルグルと廻る。

 光一は時計針を見詰め、まるで像か何かの様に固まっている。

 そして、はっと我に帰り頭を左右に激しくふる。

 此処に居ては危ない。

 そう思い光一は再度森の中へと身を運ぶ。

 草木に身を潜めまんじりともせずに辺りに神経を集中させる。

 と、突然真也の事が気になり出した。

 もう生きていない事は解っているが、どうしても気になって仕方ない。

 見に行こう………。