その頃、光一は森の奥深くの木陰に身を丸めガタガタと震える涙していた。

 「真也…すまない」

 「うっ…うぅっ……」

 「……皆…死んじゃった」

 「死にたくねぇよ……」

 そう言って顔を涙と鼻水でぐちゃぐちゃに汚し頭を地面に押し付けうずくまる。

カサッ


    カサカサッ

  ガサッ

 「…!!!……」

 「ヒッ……」


 突然の物音に背中を後ろの岩肌に押し付け怯える光一。

 そして、音のする先を眼を剥き凝視する。

 そこから出て来たのは10センチ程の蜥蜴だった。

 それを見てホッとする光一。