器には、バラバラに刻まれた手足や、胴体等が盛りつけてあり、ホカホカと湯気を出している。

 そして、またデュラハンの声が聞こえて来る。

 〈それは、果てて行ったお前達の仲間の肉だ〉
 〈喰らって、弔ってやれ〉
 〈フハハハハハハッ〉
 〈次の食卓に並びたければ、喰わずとも良いぞ〉
 〈ヌハハハハハッ……〉

 食べるしかなかった。

 食べなければ、次は自分が並ぶ事に為る。

 皆はそう思い、無理矢理口の中へと押し込んで行く。

 口の中で、隆や淳の肉がグニャリと動き、クチャクチャと音を立て、噛み潰されて行く。

 皆、生きたい一心だった。

 生きたいが故に人肉を食べ、己の命を繋いで行った。