デュラハン

 その後を追う様に馬を走らせながらデュラハンは身を横へ倒し、木の幹に刺さった斧を手に取り再度構える。

 デュラハンは凄い勢いで迫って来ており、逃げ切る事は出来そうにない……。

 「くそっ……真也……尚美を頼んだぞ」

 そう言って光一は、デュラハンの方へ走り出した。

 「光一……何をする気だ!?……お前も逃げろ」

 そう叫ぶ真也……。

 しかし、光一は振り返る事もなくデュラハンへと向かって行く。

 ガキーーーーン…………

 そして、デュラハンの振るう斧と光一の剣が烈しくぶつかり合うが、馬の突進の勢いが加算された力は凄まじく、光一は意図も簡単に弾き飛ばされた。