相変わらず食料は蛙や蜥蜴、いい加減嫌に為って来る。

 当然腹も満たされない……。

 そんな中、仁が木陰でゴソゴソと動く影を見付けた。

 50キロ程の猪だ……。

 そして皆で作戦を練り、猪を狩る事にした。

 気付かれぬ様に慎重に回り込み、一斉に切り掛かる。

 血飛沫が舞い、猪の断末魔の鳴き声と共に首がドサリと落ちる。

 首は地の上で口をパクつかせ胴体は横たわり空を蹴り暴れ回る。

 そして、間もなくその動きも止まり血の晩餐が始まった。

 皮を剥ぎ、刻み、生き血を啜りながらその血肉を堪能する。

 真也に措いては猪の頭を割りその脳を喰らう程の食欲だ。

 そして、血生臭い匂い漂う晩餐は間もなく終わった。