道無き道を、木々に隠れながら慎重に進んでいる時………。

 ……バキッ!!………

 剛が踏んだ枝が折れ、音が出てしまった……。

 その瞬間、美由紀の肩へ手が延びて来た。

 「ひっ………!」

 美由紀は、小さく、悲鳴を上げた。

 〈やっと見付けたぞ……〉

 美由紀と剛が、恐る恐る振り向くと……………。



 それは、淳だった……。

 「驚かすなよ!」

 剛が淳に言った。

 「光と真也には、一人で行動するとは言って来たんだけど………やっぱり怖いから、仲間に入れてくれないかな?………」

 淳がそう言った。

 美由紀と剛は、それにそっと頷き淳を向かえ入れた。

 そして、3人は再び森林を隠れる様にしながら慎重に歩き出した。