順平は必死に走って逃げ回りデュラハンは順平を追う。

 「ひぃーーーっ」

 悲鳴を上げながら逃げ惑う順平に、デュラハンは何度も何度も体当たりをする。

 …ドカッ…バキッドカッ……

 順平は、馬の体当たりを受け何度も地に突き倒されながらも起き上がり逃げる。

 ドサドサッ…………
 ………ゴキッ……

 「ギャーーーーッ」

 そして、遂に倒れた順平の顎に馬の蹄が激しくぶつかり順平の顎を打ち砕いた。

 順平の下顎は右側から左側に掛けて裂け、左頬肉にぶらぶらとぶら下がっている。

 裂けた顎からは舌がだらしなくダラリと垂れ、鮮血がダラダラと溢れ出す。

 「うががが……………」

 順平は、うめき声を上げて顎を押さえ泣きながら逃げ惑う。