気付かれない様に静に入ろうと思えばたやすく入れが、それでは面白くない。

 相手に恐怖心を与える為ドアの前に立ち、敢えて斧でドアを突き破る。

 ドガーーーンバリバリバリッ

 ドアの破れる轟音に部屋に居た順平が驚き悲鳴を上げる。

 「ひぃーーーーーーっ」

 順平は顔を恐怖に引き攣らせ壁に背中をベタリと張り付け怯えている。

 そして、突然窓の方へ駆け出して窓へ攀じ登り、外へ飛び出した。

 順平は屋根をゴロゴロと転がり落ち、地面へと叩き付けられうめき声を上げる。

 「ゔっ……ゔぅ゙ーーっ」

 そして、順平はよろよろと起き上がり、ふらつきながらも走り出した。

 デュラハンも順平の後を追い2階の壁を擦り抜け地へ降り立った。