野犬は、小腸や肝臓を旨そうに貪り喰っている。

 そして今度は腎臓や胃を貪り遂には心臓に牙が掛かった。

 勝は、心臓を喰い潰され殆ど骨と化した身体をピクピクとひくつかせ、地獄の苦しみを味わいながらも未だに死ねずにもがいている。

 そしてもう一匹が遂に勝の首をかみ砕いた。

 …ゴリゴリッメリッ………

 そして勝の首はぶちりと切れ落ち絶命した。

 〈アハハハハハハハハッ〉

 アルテミスはその様子を観ながらケラケラと笑い、ちぎれてゴロリと転がった勝の首をドカリと蹴飛ばして言った。

 〈さぁ、次の獲物を狩りに行こうか〉
 〈アハハハハハハハハッ〉

 そしてアルテミスは何処へとも無く消えて行った。