野犬は烈しく勝に喰らい付き身体を振って肉を引きちぎって行く。

　…ブチブチブチブチッ……

　そして野犬の牙は勝の左眼部を捕らえ、眼球ごと肉を喰いちぎった。

　……グチャグチャブチッ……

　「ウﾞギャーーーーーッ」

　勝の左顔面は殆ど皮膚や筋肉を失い骨が露出している。

　そしてもう一匹も勝の右顔面に喰らい付き肉を引き裂いて行く。

　「アガガ……ガガ…」

　勝はもはや声に成らぬ叫び声を上げ、頭蓋骨の露出した髑髏の様な頭部をガクガクと震わせ苦しんでいる。

　そして、野犬は腹部の方へと回り込みちぎれて内臓の溢れ出す腹に首を突っ込み貪り喰いだした。

　内側から身体を喰い荒らされ更なる激痛が勝を襲う。