兎心の宝箱【短編集】


「ごめん、無神経だった。でも最近思うんだ、俺ナツじゃないと駄目だったんじゃないかって」

 コウの目が真剣さを帯びてこちらを見つめる。

「それで私にどうしろと? 間男じゃなくて間女にでもなれっていうの? 冗談じゃない! そんな事いうなら最初から冬子とつき合わなければ良かったじゃない!」

 溢れる感情が止まらない。


 どうしたら良いのかわからない。

 自然に涙が溢れてくる。