兎心の宝箱【短編集】


「ていうか振った女の子を昼飯に誘うかねぇ? 有坂さんもこんな奴のどこが好きになったの? やっぱりスイートベリーの影響?」 

 学食のテーブルに着いて開口一番、宮村が全くと言っていい程デリカシーの無い事を言う。

 スイートベリーと言うのは俺が載った雑誌の名だ。

「スイートベリー? 何それ? えとね。す……好きになったのは、秘密だけど。こ……告白したのは、最近黒瀬君何故かもてるみたいだから。気持ちだけは……」

 顔が赤い。照れてるのだろう。

 後半が聞き取れなかったが少し意外だった。

 怪しいものだが、彼女は雑誌の影響で告白してきたわけではないらしい。

「そんな事より相当運が悪いのは、今日見てて気づいたけど良く笑ったられるな? 俺ならかなりヘコみそうだ」

 俺は、話を強引に変える為に気になっていた事を聞いた。

 彼女は、程度の差はあれど一日中笑っていた。

 宮村が、デリカシーの無いこと言うなとほざいていたが、こいつにだけは言われたくない。