兎心の宝箱【短編集】


そういえば、私も小さい頃はそうだった。

彼女は、思いだす。

こういう時、母親は何て言っていたかを。

「アリア、ウサギさんは逃げないわ。それに早く寝ていい子にしていると、新しいウサギさんが来てくれるかも知れないわよ」

「本当に! ママ!」

小さな目を大きくさせて、彼女の方を見つめる。