兎心の宝箱【短編集】




避けると同時に後を追う。

ペンギンが着地をする瞬間、

ダイビングキャッチの要領で、体当たりをするように突っ込む。


顔にモフっとしたペンギンの感触を感じる。

僕は彼? を離さないようにガッシリと抱え込んで、

そのままの勢いで転がった。


「うまーい! 流石は人間と言った所か? 絶対王者の攻防一体の技を破ったぁぁぁ!」

モグラが叫ぶ!


ペンギンはジタバタと腕を跳ねのけようとするが、この腕を離したら負けだ。