兎心の宝箱【短編集】


 私は、何度でも生まれ変わる。一度目の人生は、男だった。

 とても不幸な人生だったと思う。小さな頃から満足な学問も受けられず。朝から晩まで働きずくめ、遂には炭坑で落盤に巻き込まれて死んでしまった。