兎心の宝箱【短編集】


 優子は、促される通り席に座る。

 但し一番出口に近い席に。

 しばらくお湯を沸かす音とコップを用意する音だけが響く。

 お湯が沸くとコップに飲み物を用意して、前畑は優子の対面に座る。

「それで? 木内さんは、僕が怪しいと思ってるんだね?」

 どうやらミルクティーを入れてくれたらしい。

 アールグレイの香りがほのかに鼻をくすぐる。