兎心の宝箱【短編集】


 美紀の母親は、心配していたがそれでも最後はお願いします、と頭を下げた。

 本人は無事であることと何も言わない事を考えると、今の時点では警察に頼る事もできない。

 明らかに何かがあって美紀がおかしくなったというのに。

 夜、あの日と同じ想像を夢で見る。

 だが今度はチェーンソーを振り回しているのは前畑だった。


 窓から差し込む明かりに目が覚める。

 寝汗が酷い。

 優子は、朝からシャワーを浴びる。

 今日は、前畑に問いたださなければならない。

 あの日本当に美紀と会っていなかったのか?