後は、さようなら、それだけ言って別れた。 あの角を曲がれば家に着く。 何時もなら塀の上で昼寝をしている猫は、今日はいない。 どこかでデートでもしているのかもしれない。 頬を一粒の雫が伝う。 いよいよ、雨が降ってきたのだろう。