兎心の宝箱【短編集】


 付き合い始めた頃は、遊びに誘われる事も多々あった。

 でも彼の誘う場所は、美術館であったり、遊園地であったり、と毎日クラブやバーへ繰り出す私には興味のない場所ばかりだった。

 断りを入れる度に残念そうな顔をしていたのを思い出す。