「あっぶねぇ! いきなりなにしやがる!」

 少女が追い討ちをかけて来る前に距離をとる。

「あのさ、君が俺に闘いを挑む理由がわからんのだが」

 話しをながら、間合いを広げる。

 教室の出口は、彼女の後ろだ。

「貴方に勝てたら言うわ」
 
 そう言うと一気に間合いを詰め突きを繰り出す。
 
「はぁぁぁ!」

 俺は、次々と繰り出される突きを両の手のひらで受け流す。

「俺が勝ったら教えてくれるんじゃないのかよ?」

 問い掛けるが返答はない。

 まったく訳がわからないが、相手が何も言わないのだからしようがない。