馨の唇から紡がれた言葉に、キリキリと歳三の胸の奥が痛む。

握った手のひらはいつの間にか血が滲むほど力が込められていて。


聞くのは二度目のこの言葉。




…やっぱ、ちょっと痛ぇな。




突き放すような馨からの言葉に慣れるはずなどなく、襲ってくる胸の鈍い痛みを隠すことは出来ないけれど。


それでも確かに歳三は一度目とはまったく違う気持ちでその言葉を受け取っていた。




もう…駄々ばっかこねる餓鬼じゃいられねぇ。




「かおには関係なくても、俺には関係あるんだよ」




そう。俺には関係あるんだ。

だって俺は、お前のそばに居たいんだから。