自分の中で、割り切れてなかったんだ。
行きたいって気持ちもあったけど、やっぱりダメだよって止めてる自分もいて。
早苗にきっぱりしたアドバイスをもらったことで、自分の中で決心をつけたんだ。
「……ありがとう、早苗」
いきなり微笑んで言う私にポカンとしてる早苗。
やっぱ、早苗が親友で良かったよ。
合コンするにも、男心が分かってなきゃダメだしね。
「何よ、いきなり」
呆気にとられたままの早苗がようやく口を開く。
「そんな驚くことないじゃん。ありがとうって言っただけで」
「だって……」
そんなにうちがお礼を言うのが珍しいのかね?
「んま、あんま気にしないで」
ククっと笑って立ち上がり、キッチンに向かう。
「何飲む~?」
「うーん……」
「お酒、飲む?」
たまたま、明日は午後からだ。
遅く出て行っても怒られることはない。
早苗は少し考えてる様子だったけど、
「うん、飲もう!!」
と言って左手を突き上げた。

