少し走れば、すぐに大通りにぶつかって、今はそこを走っている。
「どっかで休憩しようか。道の駅かなんかない?」
高速道路を降りた道をまっすぐに進めばこの道に出てこれるため、この辺は観光客向けのお店や道の駅が並んでいる。
如月さんの言葉ですぐに藤野さんが道の駅の駐車場に車を入れる。
「さ、ちょっと休憩しよう」
微笑みを浮かべて私に言って、車から降りていった彼に続いて、自分も降りる。
うーんと伸びをして空気を吸う。
今日は穏やかな天気で、風も心地いい。
「じゃあ私、ちょっとお手洗い行ってきます」
如月さんにそう告げて、トイレを目指す。
思いのほか混んでいて、私の後ろにもすぐに列ができる。
やっぱり、こういうところのトイレは混むもんなのね…。
心の中でため息を吐いて、ようやく順番が回って来て用を足す。
洗った手を乾かそうとしたけど、2台あるジェットタオルはどちらも使われていたのでかばんからハンカチを取り出す。
手を拭きながら外に出れば、如月さんが車に寄り掛かって煙草をふかしていた。
「煙草吸うんだ……」
少し意外な気もしたけど、吸っちゃいけない歳でもないもんね。
ハンカチをかばんに仕舞って、歩きだそうとしたとき。
急に目の前に影ができた。

