昨日、春瀬は見るからにガラの悪い人たちと居た気がする。
昔と、なんにも変ってない。
私と付き合うようになってから、悪い関係は全部切ったと思ってたけど、そうじゃなかったのか。
とにかく、きっと明日行かなかったら、春瀬は確実にあの3人に危害を及ぼすだろう。
私のアドレスを知っていたことを考えても、おそらく彼らの名前も大学も学科も、全部割れてるんだろう。
ついでに、私の学校も。
下手すれば、彼らだけじゃなくて、早苗にまで危険が及ぶかもしれない。
考えれば考えるほど、体を支配するのは恐怖だった。
分かった、とだけ返信をしてケータイを閉じる。
そこで、3人からメールが入っていたことも思い出したので、もう一度ケータイを開いた。
薪坂さんから順に見ていく。
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To.宮沢恋歌
From.薪坂洸季
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昨日の男、いったい何者!?
元彼だって言ってたけど……。
恋歌ちゃん、大丈夫?
何かあったら、必ず言ってね。
すぐ飛んでくから。
……好きだよ
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こ、この人…。
心配してくれてるんだろうけど…。
薪坂さんらしいけど、と苦笑を漏らした。

