「……昨日…」
あまりにも心次からイライラとした気配を感じ取って、恐る恐る口を開いた。
「あ?昨日?」
「……用事あるって言ってたよね?」
弱弱しい、心次に伝わっているのかも不安なくらいの声で聞く。
「…あぁ…」
でも、急に心次の言葉に勢いがなくなって、疑いが私の心を侵していく。
「なんの…用事だったの?」
答えを聞くのが怖くて仕方ないけど、思い切ってぶつけた。
「……。お前になんの関係があんだよ」
少しの間黙っていた心次は、冷たくそう言い放った。
「…っ!?」
あまりにも冷たくて、その言葉は私の背筋を凍らせる。
「関係って……私、心次の彼女でしょ!?それくらい聞いたっていいじゃないっ。
それともなに?言えないようなことしてたわけ!?」
言葉尻を荒く、激しく上げながら心次を伺い見ると、私から顔をそむけた。
「いや、その……」
「心次と女の子が街にいたってクラスの子が教えてくれたよ!!
心次と他の女の子が一緒にいるとこ見たって人がいるの!!」
煮え切らない態度に腹が立ち、ほとんど叫ぶような口調で言った。

