その次の日、いつも通りに登校した。


すると、行事新聞などが掲示されているボードに人が大量に集まっていた。


当時、一緒に登下校していた加奈実(カナミ)と顔を見合わせ、私たちはボードに向かって歩いて行った。


すると、驚いたことにボードを見ていた一人の女子生徒が私に気づき、友達と思われる人になにか耳打ちをした。


それはたちまち広がって行き、ボードに集まっていた人たちが一斉に私を見ながら散って行った。


不思議に思った私と加奈実はボードがはっきり見える位置までボードとの距離を詰めた。


そこに貼ってあった新聞の見出しは


『不良男子、春瀬直人+優等生、宮沢恋歌=恋人同士!?』


と言うものだった。


「な・・・」


なにこれ-・・・。


・・それだけならまだよかったんだ・・・。


昨日、春瀬と私が抱き合ったときの写真が、顔がはっきりわかるように撮られていた。


「ねぇ・・恋歌?これ、マジ?」


加奈実が驚きを隠せない、と言った顔で私に聞く。


「ん・・・・・・」


否定する必要はないと思ってたけど、春瀬とは何も話し合ってない。


公表されても、春瀬は変わらないのだろうか・・・。


根拠はないけど、そんな不安が体中を駆け巡った。