いったい、どうしたらいいんだろうか。
早苗に、城西さんとのデートの旨を伝えても構わないけど、なんだか嫌味っぽくならないかな?
如月さんのこと、私のせいで諦めさせちゃったのに、その本人に他の男の人との仲取り持たれても、困るだけだよね。
私なら、絶対イヤだと思う。
「恋歌ちゃん…?」
急に考え込んだ私を、城西さんは不安そうな目で見つめる。
「あのっ……。いいんですけど、予め言っておいたほうがいいと思うので…」
人と人が恋をするとき、最初から知っておいたほうがいいってこともあるよね。
それがどういう結果になっても、後から知らされるよりいいよね。
「早苗は……如月さんが好きみたいで」
「え?…秀弥を?」
近い人物が出てきたことに、ちょっと驚いた様子の城西さん。
「あっでも、早苗によると、如月さんは……私が…好きみたいで…」
自分で言うのってなんか恥ずかしい。
「じゃ、早苗ちゃんは秀弥を諦めたの?」
あまりにも淡々と聞いてる城西さんに、押され気味で答える。
「と、思うんですけど…。自分では新しい恋探そうって言ってましたけど、実際はどうかわかんなくて」
「なんだ。そんなこと」
城西さんは以外にも、表情を崩さずに言った。
「俺にしてみれば、早苗ちゃんが誰を好きとか関係ないね。
俺が早苗ちゃんを好きっていう事実と、早苗ちゃんに彼氏がいないっていうことだけが大事だもん」
