「もともと優貴恵と付き合い始めたのも、友達の紹介だったからなんだよね。
見た目はかわいくて、大人しめの子かなと思ったから付き合ったんだけど、全然違ってさ」
頬杖をついたまま、私に話すというよりも、自分で思い出すっていう感じで話を進める。
相変わらず、カッコいいんだけどね。
「独占欲強いから、俺がちょっと他の女子と喋っただけでびっくりするぐらい機嫌悪くなるし、
自信家だから、失敗とかしても絶対認めなかったり、とにかく面倒くさかったんだ」
……超意外。
小柳さんってすごい清楚なイメージだから、静かに男の人に付いていくってタイプかと思ってたのに。
ちょっと苦笑いを浮かべながら、それでも城西さんは話を進める。
「そんなんだから付き合いだして3ヶ月くらいでもう嫌気がさしてて、
優貴恵の目を盗んで他の女子と遊んだり、飲み会行ったりしてたんだよね。
そんなとき、出会っちゃったんだよねぇ……。運命の女性、にさ」
ニヤっと笑って、私の目を見つめる。
「それって……」
「うん。早苗ちゃん」
「……えっ?」
そんな顔して私を見つめるから、てっきり……。
早苗かーいっ!!
ズッコケそうになるのをこらえて、無理やり笑みを見せた。
