次の日。
私はいつも通りに目覚めて、大学へ行く用意をしていた。
ケータイが鳴るのが聞こえて、取りに行くと、メールではなく電話着信だった。
急いで電話を取る。
「もしもし」
「あ、恋歌。おはよう」
「早苗!?どうしたの」
こんなに朝早く、早苗が起きてることも珍しいけど、電話をかけてくることも珍しい。
「いやさ、ゴホっ……風邪、引いちゃったみたいでさ。ゴホっ……」
「まじで!?大丈夫?」
「うん、今日学校行かないんで……。それだけ。じゃ」
「え、ちょ……」
早苗はそう言って電話を切ってしまった。
だったら電話してこなくていいっつーの……。
あ、もしかして昨日休みそうだった早苗に電話入れたからかな?
意外と律儀……。
そう考えて思わず笑ってしまった。
今日は、帰りに城西さんと会う約束してたんだった。
忘れないで行かなきゃね。

