私がそう言うと、早苗はますます驚きの表情を浮かべた。
「うそ……」
きっと、早苗は城西さんと小柳さんが別れたことよりも、それを自分が知らなかったという事実に驚いているんだろう。
「うん、ホント。城西さん本人から電話かかってきたからね、別れたって」
もっともっと早苗を驚かせる言葉を伝えて、私はパンの袋とペットボトルを捨てるため席を立った。
戻ってきても、早苗はしばらくボーっとしていた。
そんなにショックだったんだろうか。
「早苗ぇ……」
「ありえない」
「え?」
「もう全っ然ありえない!!」
急に早苗ががたっと席を立って、ごみを掴んでゴミ箱へ歩き出した。
え、何がありえないのかなぁ……。
頭の中ははてなでいっぱい。
戻ってきた早苗は、どかっといすに座って、私の目の前に顔を突き出した。
「どうしてもっと早く教えてくれなかったのよ!!」
「は…?」
私の頭の上にはもっとはてなが浮かびました。

