「マジで?」


さっきまでの威勢はどこえやら、ちょっと上目で早苗を見ながら問いかけた。


「ま・・マジで」


早苗は、眉をちょっと下げてまたニタぁって笑う。


「やっば・・」


普通に男子と喋ってる自分を想像して変な汗が背中を伝った。


「で、番号とか交換したんだよ、みんなで」


栗川大学の学生さんと番号交換したなんて他の女子が聞いたら目を回すだろう。


それほど、彼らのアドレスやら番号をゲットするのは難しいらしい。


なのに、私は人生初の合コン相手が栗川大学の学生だなんて。


・・・男嫌いな私が彼らのアドレス知ってるだなんて。


女子が目を回す以前に目を剥きそう。


冷や汗を流しながらマズい、って顔をしてる私を少し心配そうな顔で早苗が覗き込む。


「ってっ!!アドレス・・どうしよう?」


あわててポケットからケータイを取り出して所在なしに手の上に置いた。


男嫌いになってから男のアドレスなんて全部削除したし、交換したこともないから、戸惑ってしまう。


「どうしようって、別にそのままにしておけば?男嫌い直るチャンスだよ」


だなんて早苗は涼しい顔で言うけど・・・・・・。