そして、当日の朝。


過去2回とは打って変わって、晴れやかな顔をした私を小鳥のさえずりが迎える。


別に、如月さんとのデートが楽しみなわけではない。


ホテル如月という高級ホテルに行けるっていうこと。


如月さんとのデートに、ではなく、そのことに緊張してる自分がいる。


それに、今日のデートは早苗のためって思ってるから、私が付き添いみたいなテンションで行けること。


やっぱり、3回目でも男の人と2人だけだと戸惑うもんね。


早苗がいてくれるっていうだけで、ずいぶん気分が軽くなる。


……ちょっと待て。


早苗がいてくれる、っていうと、私と如月さんのデートに早苗が付いてきてるみたいじゃない。


そうじゃない。


早苗と如月さんがうまく行くようにっていうことで、私が仲を取り持つために、私が付いていくんだよ。


危ない……。


心得違いもいいとこだ。