ご飯を食べ終えて、外で卿渓さんが出てくるのを待つ。
空はもう日が暮れて、そろそろ街灯も灯ってくる時間。
お店の壁にもたれかかって、ぼんやりと空を眺める。
「ごめん、行こうか?」
卿渓さんが出てきて、私の横に立つ。
「あ、はい。行きましょうか」
どこに行くって決めるわけでもなく、ぶらぶら歩き出す。
「今日は、ありがとうございました。それと……ごめんなさい」
「え、何が?」
「いえ、何ってわけじゃないんですけど、なんとなく」
「変なの」
そう。
本当に、変。
男性に対する接し方とか、考え方とか……。
いろんなことが変わってきてる。

