「ねぇ、早苗・・・?」


隣に座った早苗に小声で話しかける。


「ん?合コンが不安なのはわかるけど、私がついてるから大丈夫だよ」


「そ・・そーじゃなくて。小柳さんの彼氏、ここにいない?」


「あぁ、いるよ。あそこの人」


早苗は小柳さんの目の前の人を指差した。


「うわっ・・・超幸せオーラ出てるんですけど・・・」


小柳さんとその彼氏は互いに見詰め合って、周りのことなどお構いなしで幸せオーラを発してる。


「優貴恵。始めるよっ」


小柳さんの方をゆすりながら早苗が言った。


その言動で小柳さんはハっと照れたように早苗を見た。


「ごめん、ごめん。ちょっと自分たちの世界に入ってた」


そう言ってククっと笑った。


「ったく・・・」


早苗は苦笑しながら


「はい、皆さぁんっ!!これから合コンを始めますっ!!」


と言った。