「こちらです。・・どうぞごゆっくり」


店員さんが一礼して去っていく。


早苗が個室のドアを開ける。


と、一斉に中にいた人たちの視線が刺さる。


「あ、早苗っ!!」


1番に早苗に声を掛けたのは私も知ってる人だった。


小柳優貴恵(コヤナギユキエ)。


うちの大学じゃ割と可愛い系。


美人と言うより、可愛い。


小柄で目立つ性格じゃないけどパッと人目を引くような雰囲気を持ってる。


私は何回か喋ったことがある程度。


小柳さんの隣に座ってるのは私は顔くらいしか知らない。


そして、男性陣は・・・ホント、全く知らない人たち。


当たり前なのかも知れないけど。


でも、皆確かにイケメン君。私でさえも、カッコいいと思う。


・・あれ?ちょっと待ってよ。


小柳さんって彼氏いなかった?


しかも、この男性達の中に・・・。