最強乙女ちゃん







次に起こされたときには
既に先生はいなかった




「……なに、ふて寝?」


「違うわっ!
なんかぼーっとするんだよー」




「うー」と唸ってこめかみを押さえた




「大丈夫?風邪じゃない??」


「うん、平気。
きっと昨日、髪の毛乾かさないで
寝たから風邪引いたんだと思う…」



「…だから髪も爆発するんでしょ。」



呆れたように言う菜々子に
私は苦笑いしかできない



「1限目、体育だよ?
無理しないで休めば??」



「ほんとに大丈夫だよ、
それに体育が授業で唯一の楽しみだし」




へらっと笑って
菜々子と更衣室へ歩き出した



(これ以上、心配かけられないしなー…)





そう思うと、なんとなく
菜々子に辛いと言いづらくなってしまった