やっと離れてくれた
遼平はなぜか顔を隠してる
「遼平?なんで顔隠してんの?」
ぱっと下から覗き込むように見た
「…顔、赤いねぇ…熱でもあんの?」
↑(優月ちゃんは本気で言ってます)
「…ち、ちげぇよ馬鹿っ!!
だいたい…なんでそんな髪してんだよ!」
…なんで私が怒鳴られるんだ…?
少しムカッときて睨みつけてやった
「…そんな顔しても可愛いだけだって…」
誰にも聞こえないように言った
遼平の嘆きはもちろん優月にも届いていない
「これにはわけがあるの!」
そう言って私は走ってきた方向に逆戻りをした
「…やべ…あいつ可愛い…」
またもや遼平の言葉は
優月の耳には届いていなかった

