「…優月…


それ何回も聞いたから…」



呆れ顔で私にきつい一言を言うのは



親友の剣崎 菜々子(ケンザキナナコ)






「理想くらい語ってもいいじゃん」




膨れっ面で私は目の前にあった
お菓子を口に放り込んだ




放課後の部活が始まる前の
ちょっとの時間、毎日私達はここで
お菓子を広げたりしておしゃべりをする





「あのねぇ…
あんたは理想を語る前に
男嫌いを直しな」



「わ、私は男が嫌いなんじゃなくて
弱くてなよなよした奴が無理なの!」



「はぁ…
優月の強い基準って
自分より強い男でしょ?
そんな男、格闘技家くらいじゃない?」




「そんなことっ…ない、はず…」






確かに探すのは難しいかもしれないけど
日本中探したらどこかにいるかも…!