「…優月か?」 座り込んでから大分経ったころ うとうとし始めた私の耳に誰かの声が聞こえた 聞きなれた声、でも賢悟じゃない 「あ、遼平」 暗くてぼやけるけてるけどこの声は遼平だ 「お前、入院してたんじゃねぇのか?」 近くに歩み寄ってきた遼平からは ちょっとだけ汗のにおいがした 「今日、退院したの。 ってかなんで汗のにおい?」 「あ、わりぃ…臭うか? さっきまで練習してたから…」 ああ、なるほど… それで柔道着なわけね 「そうゆうお前もなんでここにいるんだ?」