「ちょっと、トイレに…」 そう言って、抜け出す。 トイレの個室で、電話をかける。 ヤバい ヤバい… 華に、電話するのをスッカリ忘れていた。 昨日は疲れていたから、そのまま寝てしまったんだ。 プルルルル…プルルルル…… 何度かコールが鳴って 相手が出た。 『………もしもし…』 すると、めちゃくちゃ暗い声の華が出た。 今日のこと、知ってんのか? 「もしもし、華? 今どこ?」 『…家。』 相変わらず暗い声に ちょっと戸惑ってしまう。 .