年上王子のお嫁さん☆



「ちょっと、トイレに…」




そう言って、抜け出す。



トイレの個室で、電話をかける。






ヤバい

ヤバい…



華に、電話するのをスッカリ忘れていた。


昨日は疲れていたから、そのまま寝てしまったんだ。





プルルルル…プルルルル……



何度かコールが鳴って

相手が出た。





『………もしもし…』




すると、めちゃくちゃ暗い声の華が出た。


今日のこと、知ってんのか?




「もしもし、華?
今どこ?」


『…家。』




相変わらず暗い声に

ちょっと戸惑ってしまう。




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