もう少しで、唇が触れそうになったとき…… グイッ 「ゎっ…」 いきなり後ろから腕を引かれて、体勢を崩す。 …な、なに!!? 肩に置かれていた敦の手が離れ、後ろに倒れ込んだ。 フワッ… 「…え……」 あたしを後ろから包み込むのは 一番、安心できる匂い。 一番、好きな腕。 「……俺の彼女に 触るな…」 そう、言ってくれる人は あたしの、一番来てほしかった人。 あたしの、一番愛しくて 一番、大好きな人。 .