年上王子のお嫁さん☆



あたしが隣の彼を見たときには

すでに発車していた。



あまり見慣れない道を、颯爽と走る啓飛の愛車。



嗅ぎ慣れた匂いが、身体をリラックスさせてくれる。




「……ちょっと、眠いかも…」


「ハハ。本当にお子ちゃまだな?
いいよ、寝てて。

着いたら起こすから。」


「……ん…」





優しいイントネーションに


目を閉じる。



啓飛の『起こすから。』と聞いたあとから、記憶がない。






王子様の囁きは

姫を目覚めさせる、より




姫を


眠りの世界に連れていく効果があるみたい。





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